よりくつろげる美術館へ / 横浜美術館リニューアル/空間構築、サイン計画(進行中)
リニューアルオープンに際した什器とサイン計画のデザイン
2021年3月から約3年にわたる大規模改修工事を経てリニューアルオープンする横浜美術館の空間構築のデザインとして、什器制作とサイン計画を行うプロジェクトです。美術館の設計者である丹下健三が使った御影石に埋め込まれているさまざまな色を抽出し、オリジナルの什器を製作しています。横浜美術館の特徴である巨大な天窓が修復されたことをいかし、自然光の下で石の色と什器がお互いに引き立てあい、和らいだ雰囲気が漂う場所を目指しました。
さまざまな什器による居場所づくり
入ってすぐ正面の「まるまるラウンジ」にはいろいろなサイズのテーブルと椅子を揃え、ひとりでも、みんなでいても居場所と感じられる場所になればと考えました。また、ユニット化した什器はシーンにあわせて組み合わせが変えられるようになっています。リニューアルに伴って大階段を中心に大きく拡張される無料スペースの「じゆうエリア」にも什器やカーペットなどを設え、さまざまにくつろげる場所を計画しました。什器の製作にあたっては、さまざまな障がいのある方たちと共にインクルーシブワークショップを実施しました。原寸大のモックアップを試しながら知見を得るという貴重な機会がなければ生まれなかった家具もあります。
2025年の本格オープンにむけて順次什器が設置されていきます
屋外看板やポルティコに設置されたサイン、屋外什器などから順次設置が始まっています。オープンを楽しみにしていてください。
- 期間
2022.7〜2024.3
- 担当
乾久美子、大藤尚生、沼田優花、福嶋海仁
- 所在地
神奈川県
- 施主
横浜市
横浜美術館- 空間構築、サイン計画
乾久美子建築設計事務所
菊地敦己事務所- 施工
清水建設株式会社(サイン工事)
株式会社デザインアートセンター(什器製作)- 製作協力
ニュウファニチャーワークス
- 撮影
新津保建秀
(提供:横浜美術館)