建築のディテールをフェミニンにするという挑戦 / Dior Ginza

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重力を感じさせない軽やかさを目指す

世界的なブランドのファサードデザインです。穴をあけた10ミリのアルミ板で覆われています。穴は2種類あり、大きさの違いでカナージュとよばれるブランドのアイデンティティを伝えるパターンを表しています。奥にある壁にも同様のパターンを小さくしたものをシルク印刷しているので、夜になると大きさの違うパターンが折り重なって見えます。デリケートでフェミニンなプロダクトをつくるブランドのイメージを大切にするため、技術的な工夫を多数かさねることで、建築的で無骨なディテールを徹底的に排除しています。目地も、下地もみえないようにすることで、重力を感じさせない軽やかさと透明感を作り出しています。本ファサードは店舗の移転のためにすでに取り壊しをされてしまいました。半分の規模になってしまいますが、同じ仕組みのファサードをもつディオール心斎橋店が残っています。近くにお立ち寄りの際はぜひご覧ください。

20050507

information

期間

2003.8〜2004.10

用途

店舗

担当

乾久美子、山田盛治、高橋耕平、柏木大地

所在地

東京都中央区

延床面積

1507m2

設計

建築 乾久美子建築設計事務所
構造、設備 清水建設

施工

清水建設
髙島屋スペースクリエイツ
旭ビルウォール

撮影

阿野太一