ローカルな風景とブランドのアイコンを重ね合わせる / Louis Vuitton Taipei Building

20061017

木々の風景を転写したパターン

グローバルブランド店鋪の外装は世界中同じようなものであることが多いのですが、店舗のある土地にローカライズさせてみることを考えました。敷地は台湾の台北市内です。亜熱帯にある台北に特徴的なうっそうとした街路樹の影がそのまま転写されたようなファサードにしました。転写パターンを形成するのはルイ・ヴィトンのブランドアイデンティティであるダミエパターン(市松模様)で、グラデーションの滑らかさを作り出すためにガウス関数を使ってひとつひとつの四角形のサイズを計算しています。

20060711

ブランドのひとつの側面をさりげなく伝える

ブランドの雰囲気とエキゾチックな台北の風景を重ね合わせることは、実は、ルイ・ヴィトンが旅を大切なモチーフとするブランドであることを思い出させます。昼間の心地よい緑陰が壁の奥にまで続いていくような印象は夜になると違った印象になり、オレンジ色に発光する樹木の様子は、甘い果実の匂いと湿気とともにある台北の夜を彷彿とさせます。

information

期間

2004.11〜2006.04

用途

店舗

担当

乾久美子、加藤イオ、宮井裕穂、望月公紀

設計

外装 乾久美子建築設計事務所
内装 Louis Vuitton Malletier
現地 DAZA

所在地

台湾台北市

延床面積

1220m2

施工

Gartner Contracting Co., Ltd.

撮影

阿野太一