モビリティ

20190505
この斎場はその立地から多くの利用者が車で訪れることが想定され、またプログラムの性質からもそのアプローチは非常に重要です。エントランス部分につくられた車寄せは軒下に滑り込むようにされているのですが、軒下空間は周囲の光を柔らかく取り込み、明るすぎず暗すぎない場所をつくりだし、車から人が乗り降りするシーンをまるっと包み込む懐の深い空間となっています。こうした洗練された建築をみるとモビリティと人を分離せず、同時に取り扱うデザインが可能だということに改めて気付かされます。
(弘前市斎場(前川國男建築設計事務所)・弘前市/青森県)