虚構の「近代」ー科学人類学は警告する
20080805
近代人はあらゆるモノやコトの複雑な混沌を避け、分離や純化することで進歩してきたという誤った認識をもっているがために、ハイブリッドなモノやコトを一方では量産しているにも関わらず自覚できていない、ということが指摘されています。なるほど、私たちは気を抜くとすぐに世界に外在し、その目線から多くのモノやコトを仕分けし過ぎているのかもしれません。知らないところでブラックボックス化して凝り固まっているモノやコトに対しもう一度自らを連関させながら解きほぐす、著者らが提唱する「アクターネットワーク理論」に繋がる大変気づきの多い一冊です。
出版年月日：2008.8.5
出版：新評論
著者：ブルーノ・ラトゥール
