みどりのデザイン

20230119

住宅地の隙間にひっそりと小さな畑があります。昔から、という訳ではなく、住宅を一軒取り壊し、その土地を使って最近畑になりました。この辺りは、住宅地として開発されてから40年以上の時間が経過して世代も一回りし、古い住宅の取り壊しから、超ミニ開発へというのがお決まりのコースになっています。しかし、ここでは別の道が示されています。個人的な予測ですが、畑を挟んで両隣の家は親類関係にあるとおもわれ、畑に対して特に柵などを持っておりません。そのことから、もともとは一続きであった土地を世代を下るごとに分筆していったと推測できます。それがここへ来て、真ん中の住宅が必要なくなり、取り壊すものの、建物は建てず、畑になったようです。規模からして家庭菜園のレベルではありますが食物を生産し、また両隣の家をつなぐオープンスペースとして、町のなかの緑地として、複合的な役割を担っており、住宅地の未来に別の可能性を見出すことができそうです。

(練馬区/東京都)

#shuheikawamata

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