心のなかの身体

19911120

赤子はなぜ少しの刺激から驚くべき速さで言語を習得することができるのか?

この命題に対して言語学者のチョムスキーが言語生得説によって一つの解答を示したのに対し、認知言語学者である著者は、言語生得説を否定し、言語理解の根幹に身体行為から創発するスキーマの関与を提唱します。

身体行為の中で繰り返し現れるスキーマを外界に隠喩的に投影する事で、言語や現象を理解する手がかりとし、同時に「私」と言う主体と意識を構築していくという認知言語学の考えは大変興味深く、「身体と知覚」の問題は建築はもちろん、芸術や音楽にも通底する重要なテーマの一つであると考えています。

出版年月日:1991.11.20
出版:紀伊國屋書店
著者:マーク・ジョンソン
訳者:菅野盾樹、中村雅之

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